アンベードカル 「ブッダとそのダンマ」を読んで | 非暴力平和隊・日本(NPJ) 書籍紹介コーナー 

アンベードカル 「ブッダとそのダンマ」を読んで

タイトル: ブッダとそのダンマ
著者: B.R.アンベードカル, 山際 素男 

  

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昨年9月に求めたこの本を ようやく読み終えました。

仏教が 今の時代の課題に応え得るのか

という問いに まともに答えようとされたアンベードカル

(インド不可触民・政治家・インド憲法起草者者)の

最後の著書です。


この第1章で アンベードカルは 

シッダールタ(釈尊)の出家の決意について 敢えて 

「コーリヤ国との開戦をめぐるシャカ族の内紛」

という話を創作しています。


内容は

 「集会での宣戦布告の提案に対し
  『戦争はいかなる問題をも解決しない。

   ・・・慎重に調査すべき』と提案。
 

 これが否決されても

  『諸君の軍隊にも入らなければ戦争にも加担しない』と発言。
 

 更に、ルールに従って

  『絞首刑か追放か』を受け入れることを表明し、

   この措置に伴う政治的困難を回避するため、

   最後に『私が出家しこの国を去ること』を提案、実行した」


というものです。


こういう姿勢で 多くの仏典の中から編纂し、必要があれば「創作」し、

これにアンベードカルなりのコメントを付したものです。
仏教に 何等かの関心をお寄せくださっている方に

ご紹介させて戴きます。               合掌