「人道的介入―正義の武力行使はあるか」 | 非暴力平和隊・日本(NPJ) 書籍紹介コーナー 

「人道的介入―正義の武力行使はあるか」

タイトル: 人道的介入―正義の武力行使はあるか

著者: 最上 敏樹


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既に お読みになった方は多いのでしょうが 

静かに感動しましたので 敢えて 投稿させて戴きます。


「序 世紀の難問」に 

「無辜の人びとがなぶり殺しにされているときに、

私たちは何もしなくてよいか」

「人は平和のためにどこまで危険を引き受けることができるか」

という問いかけがあります。

そして 様々な『人道的介入(不介入)』の事例についての検討がされています。


これを受けて 第4章・4で「軍事力の限界」について、

第5章で「市民的介入の論理」について述べられています。

そして 「終章」は「【終わりなき】課題」となっているのですが、

この方の論調を読んでいますと、「非暴力平和隊」が

その課題への最初の答えになる可能性があるものだと

思わざるを得ません・・・勿論 多くの困難はありますが・・・。

この本には 「オクスファム」

「ヒューマンライツ・ウオッチ」などのNGOには触れてありますが、

「PBI(国際平和旅団)*」「非暴力平和隊」についての言及はありません。


2001年10月発行ですから 非暴力平和隊発足の1年前なので、

最上さんは 創設への動きをご存知なかったのでしょうか。

具体的名活動が始まっていないので 控えられたのでしょうか。

或いは このような活動に疑問をお持ちだったのでしょうか。
このあたりを 伺ってみたいと思いました。

とても誠実な姿勢で この問題について解り易くまとめられた

有難い本でした。


合掌   


*PBI(Peace Brigade International、国際平和旅団)の

 ウェブサイトはこちらです。

 http://www.peacebrigades.org/